遅ればせながら、『Marvel’s Spider-Man:Miles Morales(スパイダーマン:マイルズ・モラレス)』の10時間レビューをお届けします。
結論から言うと、PS5のパワーを十分に感じることができる良作でした。恥ずかしながら僕は原作を全く知らないのですが、問題なく十分に楽しむことが出来ています。いくつかの観点から、10時間プレイした現在感じている本作の魅力をお伝えしようと思います。
圧倒的なグラフィック
本作の最大の魅力は、なんといってもその圧倒的なグラフィックです。
大きな街を舞台にしたオープンワールドになっていて、スパイダーマンの糸をピュンピュン飛ばし、ビルの隙間を駆け巡り移動します。「進撃の巨人」の立体機動装置みたいな感覚ですね。その単純な移動が、グラフィックのクオリティによりものすごい没入感をもたらします。
過去の記事でも述べているのですが、僕はグラフィックに関してはそれなりにキレイであれば満足するタイプです。しかし、デモンズソウルもしかりPS5ソフトのグラフィックには驚かされっぱなしです。
スパイダーマンのグラフィック関連の魅力は3つ。
- 処理落ちやフレームレートの低下がまったく無い、スピード感満載の演出
- レイトレーシングによる反射表現の美しさ
- このクオリティにも関わらず、ほぼゼロと言っていいロード時間
ハイスピードな移動やバトルをしながら、自分でもぐいぐいカメラを動かして、映画のような動きを演出してにやけてしまう。そんな楽しさがありつつ、ふとビルの側面の窓に張り付いて、窓に反射する景色や夕焼けを楽しみたくなる。
「静」と「動」どちらも高水準。そんなグラフィックです。ほんとすごい。
テンポの良いバトル
本作は、移動→イベント→バトル→移動→・・・の繰り返しです。
移動の楽しさは上記のとおりですが、バトルも楽しいです。正直、キャラゲーだろうから・・・と思ってあまり期待していていなかったのですが、いい意味で予想は裏切られました。
操作はシンプルで、かつダイナミックなアクションが繰り広げられます。中でも、空中に浮かせて決める連続攻撃や、いやらしく遠くから射撃してくる銃を糸で取り上げて的に投げつける攻撃が僕のお気に入りです。
他にも、主人公の体をめぐる電気を拳にためてぶっ飛ばす攻撃など面白いアクションが多く、プレイする人によって何かしらお気に入りの技があるのではと思います。
難易度変更も可能で、多くの方のニーズを満たす良調整なバトルシステムだと感じました。
また、敵に発見される前であれば「ステルス攻撃」も可能。物影や天井などに潜んで、糸を使って密かに敵をぐるぐる巻きにして戦闘不能にしていくのです。メタルギアソリッドなど好きな方には刺さるかも。
ただちょっと不満点もあります。
- 技が多くてなかなか覚えきれない
- ステルスの敵の視界範囲がわかりづらく、普通に殴ってしばきあげたほうが早い
ストーリー
元祖スパイダーマンが長期休暇を取るということで、その間もうひとりの新人スパイダーマンである主人公マイルズ・モレルスが、代わりに街を守るのだと言うストーリー。
キャラクターたちはジョークなども含めザ・アメリカンって感じの陽気な面々で、アメリカのドラマを見ているような感覚です。僕はそういうノリは好きでも嫌いでもないので何とも、というのが正直な感想ですが、苦手な方がいたらちょっとしんどいのかも。
とはいえ残酷な描写や悲劇は(今のところですが)なさそうなので、平和にプレイするゲームとしては最適なのかなと感じます。
気になるのは、現在のプレイ時間での進行度合い。10時間プレイしてますが、サブクエストなどかなりしっかりこなしながらのプレイ。なのですが、ロード画面に「進行度55%」の表記が。これもしや相当ボリューム少ないのでは・・・。
軽く調べてみたところ、やはりメインストーリーのボリュームはかなり少ないようですね。長く遊ぶことを期待されている方はご注意をば。
まとめ
PS5のデモンストレーション的な意味合いで本作をプレイする分には良いと思います。アダプティブトリガーやハプティックフィードバックは体感できるし、グラフィックもすごいです。
デモンズソウルは難しそう、でもPS5を感じられるゲームがしたい!という方や、とにかくスパイダーマンのファンという方にはおすすめできます。ただかなりボリューム不足のようなので、フルプライスで買うのはちょっと微妙なのかも・・・。もしやるとしたら、サブクエストや探索をじーっくりとやりながらプレイすることをおすすめします。世界に浸るだけでも楽しめるゲームですので。
今回は以上となります。ここまでお読みいただきありがとうございました。